水質

屋外ビオトープのメダカ飼育での足し水は水換えと同じくらい大切

こんにちはTSUBAKIです。

皆さんは毎日のメダカの世話は何をしていますか?

各メダカの様子を見て、餌やりだけっていう方も多くいるかと思います。
今の季節であれば採卵をしているかたもいるでしょうか。

私は餌やりと採卵の他に足し水を毎日行っています。

今回の記事では足し水に関する解説を行います。
足し水は水換えと同様にメダカの飼育環境を維持するために必要な作業です。

今まで水換えだけで足し水を行っていないというのであれば、ぜひ足し水も行うようにしてください。

メダカが元気になること間違いなしですよ。

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足し水とは

足し水とは文字の通り、屋外ビオトープや水槽に水を足すことです。

しかし、足し水はメダカの水を綺麗に保つ水質管理にとても大切なことです。

足し水しないとどうなる

屋外ビオトープは室内水槽に比べて水の減りが早いです。

屋外は日当たりによって水が蒸発します。
風が吹くことによっても、水面が揺れ水が蒸発します。

水が減っていくと、ビオトープの水位はどんどん下がっていきます。

水の蒸発量が多くなるのは夏です。

夏は目に見えてどんどん減っていくため、足し水が必要となります。

足し水をせず水が減っていくと、ビオトープにどのような影響があるでしょうか。
次項目から解説をしていきます。

水の汚れ(水質)が悪くなる

水が減っていくと、水が濃縮されていきます。
置いておいたお茶がどんどん色が濃くなるのと同じ状態ですね。

減った水は、水分のみ蒸発で減っていきます。
ビオトープ内の汚れた部分は蒸発することがありません。

数字でわかりやすく表すと以下のような感じです。

  • 水量10に対して水の汚れ2(1/5)
  • 水量6に対して水の汚れ2(1/3)

水の量に対して汚れの比率が高くなり、水の汚れ(水質)が悪くなるのです。

水温が変化しやすくなる

水温は、水量が多ければ多いほど変化しにくくなります。

水量が10Lだとしたら太陽光が当たれば、あっという間にお湯になります。
これが100Lであれば、水温の変化は緩やかになりますね。

水が蒸発して水量が減れば、それだけ水温が変化しやすくなります。

水温が変化は、特に夏場に注意が必要です。
夏場は気温が高くなりますので、水温も高くなります。

水量が多ければ、水温の変化が緩やかになりメダカの負担が減ります。

足し水で水量を確保しておけば、それだけメダカにとって暮らしやすい環境を維持できますよ。

PHが極端になる

PHとは酸性度のことです。

PH7が中性で、7以下であれば酸性よりになり、7以上であればアルカリ性よりになります。
メダカは比較的PHの適応範囲が広い生物ですが、極端に酸性寄りアルカリ性寄りになると負担がかかります。

バクテリアが繁殖し、濾過サイクルができている場合、アンモニアが硝酸塩まで分解されます。
硝酸塩が溜まってくると、PHが下がり酸性寄りになってきます。

グリーンウォーターであれば、アルカリ性になります。
水量が減ってくるとグリーンウォーターの濃度が濃くなり、アルカリ性が強くなります。

PHは酸性・アルカリ性のどちらも極端な数値は良くありません。

硝酸塩が溜まってくると酸性に傾いてきます。
しかし、メダカ飼育の場合であれば、強い酸性になることはあまりありません。
大型魚のように排泄物が多くないですからね。

大型魚を飼育していれば、排泄物が多くバクテリアの分解が活発なので、硝酸塩が溜まりやすくなります。
硝酸塩を消費する水草を入れることも少ないですしね。

酸性雨による酸性化に注意する感じでしょうか。

アルカリ性に関しては、グリーンウォーターの影響で早くPHが上がる傾向があります。

グリーンウォーターは気温が高くなると、あっという間に緑色になります。
日に日にグリーンウォーターが濃くなり、PHも10や11くらいになることも。

足し水を行うことによって、PHの変化を緩やかに抑えることができます。
あくまで緩やかに抑えることができるだけです。

足し水だけでPHを中性に近づけることはできません。
PHを改善したいのであれば、水換えを行うようにしてください。

過密飼育になる

メダカに必要な水量は1匹あたり1Lと言われています。

私は、メダカの体長1cmあたり水1Lを基準にして、2〜3Lに1匹くらいが良いと思っていますが。

水の蒸発によって水量が減ると、メダカ1匹あたりの水量が減りきます。

メダカ1匹あたりの水量が減ると、水質の悪化や溶存酸素量の低下から酸欠になることがあります。



足し水の効果

水量が減ってくると、様々な問題が発生します。

足し水には水量の維持以外にも効果があります。

酸素の補給

水道水にはビオトープ内の水と比較して豊富に酸素が含まれています。
カルキ抜きをした水道水で足し水をすることで、酸素の補給を行うことができます。

ビオトープの水は、空気中から酸素を取り込んでいます。

取り込んだ酸素は、メダカなどの生体が消費しています。
夜であれば、植物プランクトンや水草も消費することになります。

酸素の供給と消費のバランスが合わなければ、水中の酸素はどんどん減っていくことになりますよね。

また水中に溶け込める酸素の量は、水温が高くなると減ってきます。

ミネラルの補給

水道水に含まれるミネラルを足し水で補給することができます。

ビオトープ内の水に含まれるミネラルは、メダカなどの生体や水草が消費することで減少していきます。

ミネラルが減少することで、メダカの異常がすぐに起こるわけではありません。
しかし、ミネラル不足の積み重ねが不調を招く可能性があります。

足し水の方法

足し水はビオトープの減った水量を補給するために行います。
水が減っていないようであれば、足し水を行う必要はありません。

普段から容器内のどのラインまで水を入れているのか確認をしましょう。
基準となるラインから減っているようであれば、足し水を行います。

足し水を行う時間帯

足し水を行うのにオススメの時間帯は朝です。

時間でいうと6〜8時くらいが良いのではないでしょうか。
太陽光が容器に当たる前に行うようにしましょう。

水温合わせを行う

容器内の水温と足し水の水温が極端に差が出ないようにします。
先の項で書きました時間帯であれば、水道水と容器内の水温に大きな差が出ません。

また、足し水する量が容器の水量に対して少量であれば、神経質になる必要はありませんよ。

カルキ抜きを行う

足し水はカルキ抜きをした水を使用しましょう。

カルキ抜きの方法は、市販のカルキ抜きを使うか汲み置きの水を使用しましょう。

私はカルキ抜きをオススメします。
汲み置きの水はカルキ抜きがされたかどうか分かりにくいんですよね。

足し水の注意点

足し水には良い効果が多くありますが、足し水する際には注意点があります。

水温の違い

水温の差に注意が必要です。

足し水を行う時間帯や季節によって、ビオトープ内の水温と足し水の水温が大きく違ってくることがあります。

少量の足し水だったり、ビオトープの水量が多い(50L以上)であれば、水温の差はあまり問題にならないこともあります。

注ぐ時はゆっくりと

足し水を注ぐ時はゆっくりとしましょう。

足し水でメダカを驚かせないためですし、底に溜まったフンなどの汚れを巻き上げないようにします。
底床を敷いているのであれば、土を巻き上げないようにも気をつけます。

また、ゆっくり注ぐことによって、先の水温の影響を減らす効果もあります。



メダカ飼育で失敗しないコツは水量を最大限生かす

足し水は減った水量を補充するために行います。
足し水の方法は、上の項目で解説しました。

では、どうしてそこまで足し水が大切だと私は言っているのでしょうか。

それは容器に入る水量を最大限生かすためです。

例えば100L入る容器を使用していたとしましょう。
水量を多く入れていれば、メダカを50~100匹くらいいれることができます。

しかし、蒸発して水量が減ってくると入れるメダカの数が減ってきます。
半分の50Lになっていると25~50匹くらいしかメダカを入れることができません。

容器は同じなのに水量によって飼えるメダカの数が変わるのはもったいないですよね。
減った水量の中で、メダカを多く飼育していると水質悪化から落ちてしまう事につながります。

日ごろから足し水を行っていれば高い水量を維持することができます。

足し水で水量を維持すればメダカの数を増やせる

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我が家の足し水

我が家ではメインのビオトープには毎日足し水を行なっています。

足し水の量は毎日30Lです。

ビオトープの水量は300Lくらいあるので、1/10くらいの足し水になりますね。
ろ過装置で水が動いている状態なので、ろ過装置なしの環境と比べると水の減りが早くなります。

30L足し水すれば、基準ラインまで水量を満たすことができます。
足し水は少し多めくらいの量で、あふれる水はろ過槽にあるオーバーフローの配管から排出されています。

足し水の量が多いのには理由があって、ろ過装置が一定水量無いと正常に動作してくれないためです。

これはろ過装置の設計に問題があったのですが。

ろ過装置をリセットして組み直すのは、冬になるまで現状のままでいようと思っています。
でも、常に足し水して水量が保ててる環境というのはメダカに良いことですよね。
このままでも良いのかなという思いも。

ただ、今はバケツで足し水しているので、それはしんどいなと。